紹介会社を利用した転職活動

転職までの手順

仕事を探している人と、働く人を探す企業（医療機関）を仲介する民間企業が紹介会社です。それは、求人情報の紹介やキャリア等すべてのサービスを無料で相談できます。
つまり、紹介会社は相談された個人にお金をもらうことは法律で禁止されています。
紹介会社のホームページの登録フォームから個人情報を入力する→そして後日オフィスに行き希望条件を伝える→あとはマッチングする情報を待つ。
これが全体の大きな流れです。では、紹介会社を利用した、転職の細かい流れを見ていきましょう。
転職活動の手順（紹介会社経由）
（１）登録
インターネットから名前、生年月日、連絡先、資格取得名、希望条件など登録。（電話でも可）

（２）コンサルタントと面談
・今の仕事状況
・経歴
・スキル
・希望する条件
を紹介会社のオフィスに行って伝える。（電話でＯＫなところもあり）
人材紹介のシステム説明もされマッチングする情報があれば求人情報もその場でされる。

（３）仕事情報の紹介・応募
求人情報をネット上に掲載されているもので気になるものがあれば問い合わせ可能。

（４）応募・面接
情報が気に入れば紹介会社が面談や見学日程を設定。
面接時、アドバイザーが同席してくれることが多い。

（５）内定
条件が合えば内定。

医療機関の担当者に聞きにくい事（給料・休日など）を交渉したりと特典付きです。

とにかくラク！

一番のメリットは仕事を続け続けながら転職活動が始められる。さらに、仕事を探すのに時間もお金もかからない。紹介会社を使った転職は手続きも交渉も任せていればＯＫなのでとにかくラクです。

経験豊富なアドバイザーが客観的に話を聞いてくれ、そのエリアの病院の情報、自分のスキルがどう評価されるかアドバイスしてもらえるのは貴重です。

もう一つメリットな点は「非公開求人」という事。
インターネットで紹介会社のホームページで検索すると求人情報が出てきます。公開しているのは一部でどこの会社も「非公開」の求人情報をどこの会社もたくさん持っています。
非公開にする理由として、条件の良い医療機関、企業は人気があり応募が殺到するので、あえて求人情報は公開しないのです。
登録すれば非公開案件の求人の幅が広がります

求人情報はハローワーク、看護協会、ナースバンクに比べかなり豊富に保有しているので選択肢は多いです。

紹介会社の収益の仕組み

紹介会社の仕組みは求職者に合致する職場を医療業界に詳しい経験豊富なアドバイザーが紹介してくれます。でも本当に″あなた″にとって最適なのか？疑問に思います。
そこで、紹介会社のビジネスの仕組みついて整理してみる必要があります。

人材紹介業というビジネスは、求人側から支払われる紹介手数料で成り立っています。。
看護師を採用したい医療機関が、「いい看護師さんを紹介して下さい。」と依頼。
紹介会社は登録された中から合いそうな看護師を選んで「こんな医療機関があります」と紹介。
求職側がＯＫなら応募の手続きを紹介会社が面接をセッティングする。
医療機関と看護師が面接し内定します。採用が決まったら医療機関は紹介料をその看護師の年間給与の3割前後紹介会社に支払うという流れです。

ぜひ知ってほしいことは、求人情報を紹介してもらう側は無料でサービスを受けれる以外に「就職祝い」や「キャリアアップ支援金」といった名目で○十万円プレゼントを準備している企業があります。
こうしたお金は全て医療機関が支払う紹介料から出ています。

合コン相手を妥協させるには！！

紹介会社は求人側の医療機関と求人側の看護師両方がお客様です。しかし、お金を出してくれるのは医療機関です。
採用が決まったら紹介料発生という成果報酬です。紹介会社は件数稼ぎたくなるので最適な職場を紹介するというより満遍なく就職できるように振り分けるという部分も出てきてしまいます。

例えば、男性4人、女性4人の合コンがあります。その中で1人圧倒的なイケメンで高収入、話も面白い男性がいたら4人の女性はみんなイケメンの彼しか見えなくなるでしょう。
結果、イケメンとどの女性か？という一組だけしかカップルは生まれません。他の3人もカップルになるなら同じくらいのイケメンじゃないと納得できません。
そうならないためにイケメン君は出番を少し遅らせ、３人の男性陣のレベルを少し下げこの程度なら…と思わせてから女性とマッチングさせるイメージです。
そう考えると本当に最適な職場なのでしょうか？

悪い点もあります

あなたにとって最適な職場なのか疑問があることは伝えました。紹介会社はメリットな面だけではなくデメリットもあります。

●気軽に登録すると後悔することも…
詳細な情報を知るために登録をしたら翌日から電話の嵐。メールも毎日。仕事を終えて携帯電話を見たら着信がずらずら並んでいたらうんざりしてしまいますよね。

過剰な連絡を受けた場合
「ホームページに掲載された案件が気になったのでこの件だけ教えてほしい」とか「ほかの情報は必要ありません」等はっきり伝えること。
その方が相手も無駄な労力かけなくてすみます。しかし一度はオフィスに足を運ばなければ情報提供してもらえません。

●連絡が来ない！？
上記は過剰に連絡が来るパターンです。
逆に登録しているのに全然紹介してもらえない事もあります。
案件が少ない紹介会社の場合は条件の見合う職場探しができない事が原因です。
新規参入会社で、紹介できる案件をあまり持っていないところが多いようです。

●担当者の人柄で希望条件が叶う？
紹介会社が担当者に「一人成約していくら」という歩合制の給料形態もしくは成約ボーナスが出る場合があるます。
最終的に「採用が成立すれば良い」「成約件数を増やす」ことを意識しすぎて一番肝心な希望条件に合った医療機関を探すことをおろそかになってしまうことがあります。
何らかの理由で転職したいと思うわけなので、ニーズを満たさなければ意味がありません。しかし、高望みしすぎると転職は難しくなります。

●焦って決めてはいけない！
あなたが紹介会社の担当者だったら、最初に提案した病院で決めてくれる看護師さんが一番いいですよね。
「費用対効果」は「『採用が決まるまでに要した時間』対『成約料』」なので１件目の案件で決まった人も１００件目で決まった人も一緒です。

採用がなかなか決まらない病院程高い成約料を出してくれます。（紹介料として支払う金額は医療機関によって違います。）
担当者としては成約金が高いほうを成約させたほうが良いと思うはずです。担当者が熱心に勧めてくる病院ほど「困っている病院かもしれない」「より高い成約料を出している病院なのかも」と疑うべきです。

最後に・・・転職活動は「選ぶのは自分、判断するのは自分」ということです。確かに紹介会社を活用するのはラクです。しかしすべて任せてしまうと働きにくい職場を紹介されてしまうかもしれません。
紹介会社に依頼する医療機関には離職率の高い職場もあります。（離職率が高い医療機関ほど大事なお客様です。）
紹介会社で転職活動するなら賢く活用しましょう。